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#17 始まりの魔法

last update Terakhir Diperbarui: 2025-06-17 18:39:37
 魔素のままでも魔法使えたし大体同じって仮定しようかな。きっと詳しい検証は師匠とか師匠とかがしてくれるはず。

「ね?」

「ね?ってなんだよもう……。そこら辺の検証は僕の趣味だしやっておくけどさぁ。」

 伝わったな。よし!僕は現場の人間だからね。なんかよくわかんないけどできた!でいいんだよ。自分なりに理解して再現出来ればもう十分。所謂オーバーテクノロジーを理論化して発表するのは学者の仕事なのだ。是非とも学者様方には頑張って頂きたいものだ。まぁできてもできなくても僕には関係ないんだけどね。あとのことなんて僕知〜らね。

 人の本能的な欲求である「楽をしたい」という思い。人はより楽をするために試行錯誤を続けてきた。燃えてる必要性はあるの?とか魔素がエネルギーなら固めて投げたらダメージ入るんじゃね?とか魔素をそのまま使うこの方法なら魔法の行使の反動を踏め倒せるんじゃね?とかは一旦置いとく。

 この手の特訓は生活に組み込むのが肝要って漫画で読んだからね。魔法で生活を便利にしていこうかな。あ!大事なこと忘れてた!魔素をそのまま使う魔法にかっこいい名前を付けてないじゃん!

 "それ"は複雑な過程を経ずにただ祈りによって理に干渉する始まりの魔法。かつては神の奇跡と崇められ、使い手たちはその圧倒的な力で国を作った。長い年月の中でその力の痕跡のほとんどは失われ、今では遺跡や手記に僅かに残されるのみ。そんな世界を変えた偉大なる始祖たちが使ったとされる"それ"は後の世で始祖魔法と呼ばれた。

 もっとも、この場にそのことを知る者はいないため関係のないことだ。今、まだ。

「よし!魔素魔法って呼ぶ!」

◇◇

「君というイレギュラーがこの世界に生まれ落ち、始原魔法に出会ったのは偶然か必然か。どちらにせよ数年でアレの時期だし荒れそうだ。ま、死なないように頑張ってね?」

 なかなか良い出会いをしたようだし大丈夫だとは思うけどイレギュラーとイレギュラーは引き合うからなぁ。母神ならわかるんだろうけど僕そういうの苦手だからなぁ。おっと、任されたからにはカッコよく〆ないとね。ごほんっ……

「君の魂の輝きを見せてくれたまえ。僕は君を鑑賞……じゃなくて、君の行く末を見守らせてもらうよ。ミシェル君。いや、檜木 篭君。君はこの世界の███たりえるかな?」

 あ、そうだ
結城 木綿希

祝 一章完結!!とはいえ何かが変わるわけでも一章完結記念回があるわけでも今のところないです。気が向いたら二章一話の前に挟み込むかもしれないですけど。 次話から二章が始まるので引き続きよろしくお願いいたします。

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